今年2月27日(火)に実施された、広島県公立高等学校1次選抜入試の結果が発表されました。(※各科目50点満点です)
科目 | 昨年度平均点 | 今年度平均点 |
国語 | 26.2 | 29.5(⇗) |
社会 | 25.8 | 26.9(⇗) |
数学 | 22.6 | 23.7(⇗) |
理科 | 25.3 | 26.1(⇗) |
英語 | 24.0 | 24.1(⇗) |
5教科平均 | 24.8 | 26.1(⇗) |
広島県の公立高校入試は、昨年度から、5教科を1日ですべての教科を終える方式になりました。この方式になる前までは、5教科を2日に分けて行っていました。かつては広島県の問題レベルは全国的にも「難しい」との認識が定着しており、どの科目も平均点の低さではベスト5に入っていました(いや、ワースト5だったのかも?)。昨年から学科試験1日でこなすことなったためか、昨年はどの科目も前年より平均点が上がっていました。そして今年も、さらに平均点が上がりました。(英語は上がったといっても0.1点だけですが。。。) 受験生の学力レベルの違いももちろんあるとは思いますが、県教委も受験生に対して配慮があったのでしょう。5教科合計の平均点が26点を超えたのは9年ぶり(2015年度以来)のことです。公立高校入試が新しい方式となり、学力検査の配分が高くなったため、力のある受験生には有利な入試となったものと思われます。来年度以降も、受験生はしっかりとした学力を蓄えて臨む必要があります。ましてや学力検査の配分が高いため、1問の正解・不正解、ひいては1点を取るか失うかが合否の大きな分かれ目になります。また、5科目を1日、約6時間で行うため、最後の教科まで集中力を保てるかも合格への重要な要素です。
難易度は下がったとはいえ、広島県の平均点は全国的に見てもまだまだ低く(30点を超える科目はありません)。その大きな原因は読解力と表現力が足りないことです。問題別の正答率から見ると、単純な計算問題や、用語や漢字、単語などの覚えておけば解答が書ける出題の正解率は高いですが、著しく正解率の低い(10%以下)問題も存在します。答えが何であるかのみを追求した、ただ覚え込むだけの「詰め込んだ」知識学習ではとても手に負えません。「なぜそうなるのか?」「何を問われているのか?」「どう表現すればよいのか?」といった、近年求められている思考力・判断力・表現力を問われる問題は、正解率がとても低くなっています。といっても、解答の内容次第では部分点がつくこともあります。空白のままにしてはいけません。私どもの入試指導は、こういった出題に十分対応する解答を書けるよう、指導体制を整えて臨んでおります。
これらの関するデータは、今後私どもでより深く分析し、秋の『高校入試ガイダンス(保護者会)』や、受験対策の授業で使用する『入試問題分析』などに活用してまいります。ご期待ください。
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